マンガ論争勃発番外編 〜成年コミック界の闇と貧困問題を語る

ここ20年で亡くなったエロ漫画家の紹介。きづきあきら小菅勇太郎しか分かりません。ちなみに前者は大塚英志新現実で知りました。
死因として多いのは呼吸器系統と交通事故。20〜30代はまだ体力があるから、ある意味いくらでもやれる。原稿が終わった直後が危ない。
新人原稿1枚7000円。上がっても15000円が限度と編集者に言われる(ただし、後述する例外あり)
損益分岐点は(初版)8000部。以前プラスワンのイベントでラノベは5000部と言われていた記憶がある。
某社は高いクオリティを要求するが、そのクオリティを満たそうとするとトーン代+アシスタント代(二人で一週間)で赤字になる→浦嶋さんは原稿料でケンカ別れ。それ以降、必要経費を割り出して原稿代を交渉するようになった。
小学館集英社講談社を経験している、イラストレーターとして仕事している漫画家の原稿料はエロマンガonlyの漫画家より原稿料が高い。
カラーだと原稿料は2倍になるけど、イラストレーターの単価が3万、DTP屋が10万だから比べると安い。
マンガ家は技術職なんだから、それなりの金を支払うべきだ。

しかし、出版不況で出版社側も費用を切り詰めてきている。編プロの発注額が半額になってきている。
雑誌が廃刊すると中小の場合は編集者が一人首を切られる。大手だと一雑誌あたり15〜25名の編集が他の部署へ異動することになる。入社数年で年収は700万、役職付きになると1000万越えとなると人件費だけでもとんでもない額。最近は子会社化、分社化の手法も検討されている。たとえばIKKI小学館の正社員は編集長の一人だけ。
九連宝塔さんの遺作が電子版で売られているけど、遺族に著作権料支払ってないんじゃないか疑惑。別の出版社は生きている人でも電子版の印税を払わない。
漫画好き(これぞという漫画は逃さない、という意志のある人)が2万、それよりはライトな層を合わせて10万が基本的な漫画読みの人口数。これを超えようと思ったら、普段漫画を読まない層に「こういった漫画が流行っているみたいだよ」という運動が必要だ。たとえば『ブラックジャックによろしく』みたいな
出席者はみんな、すがやみつるが嫌い。
子供が買うことを前提にした紙のマンガはもうおしまい。雑誌はもちろん赤字だし、単行本を含めても赤字が出るようになった。
原稿料だけだと赤字だけど、単行本の印税を含めると黒字になる、と出版社はマンガ家に説明してきたけど、この方程式も怪しくなってきた。単行本を発行できる本数分の原稿があっても出版社が単行本を出さない。
マンガ論争勃発3は2010年春に発売予定。今回は社会科見学的な話題多し。
コミックが3,4割を占める出版社の状況も厳しい。年末までに大手雑誌のどこかが……という噂あり。
そんななかでマンガの未来がどこにあるか。1、携帯コミック。2、コミケ
年を重ねた漫画家でも柔軟であれば(ぱらぱらマンガ的な)携帯コミックの文法に合わせて生き残れるかもしれない。
出版社でデビューせず、編集含めてコミケだけでやっていくのも手。食える人食えない人がはっきりするだろうけど。ただし、宣伝する場所がない。新人も育たない。今の雑誌形式だと、購入者の興味がないマンガが3〜7割ある。
携帯コミックをやっている人の話あり。原稿料が2割削られる、原稿料が最悪5%(〜15%)など、マンガが生き残る策としてはありえても、マンガ家が生きる方策にはならないかも、という話。
マンガを書くなんて面倒な作業、マンガを書くことが好きでたまらない人間でしかかけない。永山さんも一時期マンガを書いたことがあるけれども、ライター業の方がもうかるし時間もかからないからマンガはやめたとの話あり。
自殺したマンガ家を姓名判断するというサイトを引いて、俺は誇りをもってエロマンガを書いている。恥じるところはどこにもない。だからお前らもチンコ握りしめてエロマンガを読むようにな!という浦嶋さんの文句で〆。