灼熱のエスクード3

富士見ファンタジア文庫は枯れたレーベルとはいえ……エロすぎだ。ょうじょの足コキ+精液ぶっかけ+レイニーさんの胸って、どんな有様だよ! 絵だけを見ると、ナポレオン文庫と言われても違和感がまったくないレベルだ。更に悪いことに、ストーリーまでもが空っぽで物語りがほとんど進展しないため、文章を含めてもラピス文庫で出ていても違和感が全くないレベルまで落ちてしまっている。
だからといって、貴子潤一郎を責めるつもりはまったくない。責めるべきは、この巻が(この作品が)売れると思っている編集者だ。エロい絵を出せば売れると思っているんだろう? でもなあ、編集者よ。あと2巻で終わりますって段階で、正編として過去編を1巻を使うということが、読者にとってどれだけ苦痛なのか分かるかい? ハリウッド脚本術は読んでいるかい? フラッシュバックで主人公の過去を説明するな、現在の主人公の行動で示せって書いてなかったか?
作品の内容に戻ると、今作の終わり方を見た感じでは結局単なるボーイ・ミーツ・ガールに落ち着いてしまいそうだ。そのジャンルならば、フルメタル・パニックが既にあるじゃないか。生への葛藤に満ちた処女短編集の貴子潤一郎はどこへ行ってしまったんだ。どこぞの真澄さんよろしく、編集者に親愛を込めて「我が君」とでも呼んでるんじゃねえだろうな。