じゃあ、今日はCOPINE scaleと日本の児童ポルノ法がいかに厳しいかについて勉強しようか

COPINE scaleとは、みんな大好きエセル・クエール先生とその夫君のテイラー教授が児童虐待製造物の一貫性のある量刑手続のために考え出した指標で、10段階に分かれています。

  1. 暗示:エロチックでも性的な強調されているわけでもない、商業的な出版物などあるいは家族のアルバムにおさまっている、子供が下着や水着をつけた写真。普通の環境で子供が遊んでいる写真であり、(児童ポルノの)コレクターが不適切と判断する写真。
  2. ヌーディスト:合法的な経路により入手した、全裸または半裸の子供の写真。
  3. エロチカ:遊技場や安全な環境にいる、下着姿やある程度裸の子供の盗撮写真
  4. ポージング:意図的なポーズを取った子供の写真。服を着ていても、半裸でも、全裸でもとにかく性的興奮を惹起させるもの。(裸の量や文脈や性的興味を惹起するかで判断)
  5. エロチックなポージング:意図的なポーズを取った子供の写真。服を着ていても、半裸でも、全裸でもとにかく性的に強調したり性的に挑発するポーズを取った写真。
  6. 露骨にエロチックなポージング:服を着ていても、半裸でも、全裸でもとにかく性器を強調した写真。
  7. 露骨に性的な活動:性的関係や相互もしくは一人オナニー、フェラチオや性交の描写。ただし、成人が描写されていないもの
  8. 強姦:成人が描かれた子供を強姦する写真。指での接触を含む。
  9. 目に余る強姦:成人が描写された目に余るみだらな強姦、(女性器に対する?)性交、自慰、フェラチオの写真
  10. サディスティック/獣姦:a.子供が縛られ、殴打され、鞭打ちなど痛みを与える行為を受けている写真。b.動物が人間の子供と性的な振る舞いをしている写真

イギリスにはSAP scaleという尺度がありますが、COPINE scaleのレベル5以上を再構成したものです。では、COPINE scaleに従い各国の児童ポルノ法の基準がどこにあるか見ていきましょう。

  • 日本:レベル4
  • イギリス:レベル5⇒レベル4 ただし、レベル2,3も疑わしい。
  • ドイツ:レベル8⇒レベル6
  • カナダ:レベル6
  • オーストラリア:レベル5
  • アメリカ:レベル6
  • フランス:レベル5
  • ノルウェー:レベル5

なんということでしょう! 諸外国の基準は日本に比べて緩すぎます。どこのどいつですか、単純所持がない日本はG8で1番か2番目に児童ポルノ法が緩い国だなんて言っているのは。むしろ、日本はG8で1番目か2番目に厳しい基準を課していると諸外国に説明してもらいたいものですね。
それは嫌みとしても、レベル5と比べても更に外見的基準から判断できないレベル4に対して単純所持を加えることは諸外国と比べて冤罪の危険性が高いと言えます。現行法に単純所持などを付け加えるのであれば、諸外国と歩調を合わせてレベル5ないしはレベル6に児童虐待製造物の基準を上げる必要があるでしょう。