議会が始まるまでの手紙案

○○○○議員

初めてお手紙差し上げます。私は○○区に住んでいる○○と申します。
このたびは、この11月に開催される都議会にて提出予定とされる青少年健全育成条例改正案の件で訴えたいことがあったためお手紙を出させて頂きました。

条例案が6月に否決されたあと、都の担当者は都民からみて疑問符のつく行動に出ています。まず、PTA・出版者・漫画家などの意見交換会を8月に開催しています。(※1)次に、PTAに対して6月に否決された条例案について説明しています。(※2)

前者の意見交換会が開かれたことは、お互いの相互理解を深めることができ、素晴らしいことです。しかし、条例案が否決されたあとで意見交換会を開くのでは理非が通りません。条例条例案を提出する前に開催してしかるべきです。また、議事録を読めば分かりますが、意見交換会と題目を掲げながら、都の担当者は6月に否決された条例案を前提として議論を進めています。さらには、出席したPTAの方に肩入れする形で6月案を出版者・漫画家に受け入れさせようとする節も見受けられ、意見交換会の議事役としての中立性を放棄しています。
後者についても、否決された条例案をPTAに説明しています。PTAから要望があると主張していた条例案についてPTAに説明するというのもおかしなものです。

以上から2つのことが分かります。
1.条例案を支持する市民の声は広がりを持ったものではなかったこと
今頃になってPTAに説明しているということは、条例案に賛成する市民の声は小さかったということです。西澤都議がまとめられたパブリックコメントの結果(※3)にあるように、都民の多数が条例案に反対していることがますますはっきりしてきました。しかも、都自らがPTAに説明をかけている今となっては官製運動の謗りを免れえません。
2.都は議会を軽視していること
既に否決された条例案であるにもかかわらず、趣旨を説明するという理由をつけて都は関係各所に説明をしています。都民によって選ばれた都議会議員が否決した条例案を、都民に奉仕すべき公務員が、正しいものであるとして取り扱う、このようなことがあってよいものでしょうか。都の担当者の行動は議会軽視であり、民主主義の否定です。政治主導を掲げる民主党がこのような暴挙を許してよいものでしょうか。

仮に条例案が正しいものだとしても、上記のような民主主義を否定するやり口で条例案を通すことは許されるものではないと考えます。11月にどのような条例改正案が出てくるかは分かりませんが、都議会に所属する皆々様方には、慎重な審議をお願い致します。

これから厳しい冬がやってきます。○○議員におかれましては風邪などひかれませんよう、くれぐれもお身体をお大事にお過ごしください。

(※1)http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/09_ikenkoukankai.html
(※2)http://mckoy.cocolog-nifty.com/hansei/2010/10/1025-2e5c.html
(※3)http://24zawa.jp/