BALDR SKY Dive1

昨日はけなすばっかりだが、よい点もある。前作から続く貧困層と富裕層の対立がより明確化されている点だ。
清潔な都市でありあまる物資に囲まれて暮らす富裕層に対して、貧困層はレーションもどきの栄養食で食いつないでいる。<現実>に失望した貧困層は<仮想>世界で充足を得ようとするが、富裕層からは<現実>から逃避していると非難を受けるという世界観だ。マトリックスも似た世界構造だが、こちらはすべての人間がコンピュータに繋がれて仮想の世界で生きている。
前作BALDR EXEではスラム(テロリスト)と一般(軍隊)の二項対立を描いていたが、スラム側と一般側の生活の差はあまり描かれていなかった。
BALDR SKYは富裕層と貧困層の二層対立に政治と宗教を絡めたことにより、よりリアルさを醸し出すことに成功している。50年後の未来は本当にこうなってそうだ、と暗澹とした気持ちになった。