検閲2014:犯罪をマンガとアニメのせいにする

Maren Williams

マンガやアニメについての誤解や意図的な誇張は目新しいものではないが、6月に放送されたCNNの番組は印象的なほどに間違っており、2014年のCBLDFで最もアクセスが多かった記事の一つだった。

見かけによらず難しく編集されたビデオでCNN東京特派員Will Ripleyは、エロチックなマンガとアニメは直接児童虐待に直結することを示唆するためにあらゆる努力を行った。Ripleyは表現の自由について全く考慮していなければ、自身のレトリックがコミック倫理規定委員会につながったFredric Wethamの反コミックキャンペーンから切り貼りしたものであると気づいてもいないようだ。どんなひどいものだったか知りたければ、ビデオをもう一度見るとよいだろう。

CNNが語った新しい日本の法律は児童ポルノの所持を処罰している(一方、製造と頒布はすでに違法である)。法律は漫画とアニメを対象としないが、日本の市民だけでなくCNNのような外国のメディアからも(マンガ・アニメへ)拡大しろとの圧力を受けている。東京のみ適用される青少年健全育成条例では、未成年にとって「不健康」とみなされるマンガの販売を制限する。妹パラダイス!2が5月に指定されたとき、アマゾンは法律の義務がないにも関わらず同書のデジタル版もKindleストアから削除した。7月末にはコミックゼノンのウェブサイトで作品が公開されたわずか二日後にやまもとありさの連載が取り消された。

もちろん、マンガの犯罪化をめぐる議論は日本に限られるものではない。10月にはミドルズブラ在住のRobul Hoque(39)が10件の違法なマンガとアニメ所持で有罪となった。描写物が2010年のイギリス児童ポルノ禁止法で追加されてからはじめてHoqueは新規定で起訴された。裁判を踏まえて、彼はイギリスとアメリカの弁護士に法的意味とマンガ・アニメファンのための助言について語った。

マンガは9月にもスケープゴートにされた。フロリダ州保安官Chris Noccoは母親と弟が家にいるときにソウルイーターとオンラインスレンダーマンの同人誌を14歳の少女に見せたとしてPasco Countyを批難した。Noccoのとりとめのない文章では、ソウルイーターとスレンダーマンの作者は「読者の脳を操作して殺人のような犯罪を起こさせる」と告発している。少女は21日間未成年拘置所に拘束され、彼女にカウンセリングを受けさせたいとする母親の求めで釈放された。彼女はいまだ二件の殺人未遂と一見の放火未遂の罪に問われている。