漂白された言葉としての歴女

時間がないのでポイントだけ。

萌えの低迷を受け、新たなるキャラクタービジネスが必要とされた、それが歴女。萌えの核心であるエロが報道では排除されたように、歴女の核心であるやおいが報道では排除されている。
歴女の人数が増えたかどうかは不明だが、歴女という現象は私が知る限りでも15年前から存在する。コミケの歴史ブースは昔から女性が多かった。光栄ゲームパラダイス(仮)におけるキャラクター語りと、最近の歴女によるキャラクター語りは一致する。
『天の華、地の風』の発行年度を考えよ。『STOP!劉備くん』がやおいの本舗であったJUNE(小説JUNE)で連載されていた事実を見よ。男性の主人公が女性陣を攻略する美少女ゲームの逆、女性の主人公が男性陣を攻略する恋愛シミュレーションの嚆矢である『アンジェリーク』は歴史シミュレーションを制作していた光栄から発売されている。
ポストモダンが進み、すべてがサブカル化したことで相対的に地位が向上した歴女がニッチ市場として狙われるようになっただけではないか?